最近ビジネスというものが、非常にやりがいがあり、自分で何か新しい価値を作りたいと考えることがある。
ビジネスの魅力と、スポーツの魅力の共通する部分と違いを、概念的に考えてみた。
スポーツが誰もが認めるフェアな戦いであり、誰もがその存在を認めるものである理由は何だろうか。スポーツ界で成功している人は、みなの憧れになるし尊敬される。
私はスポーツもビジネスも根本的に同じであると思う。ただ、規制が如何にかかっているかという違いである。
スポーツはルールの下、限られた参加者のもと競いあう。プレイヤーはいくつかの変数の動きやそれらの相互作用を読み、自ら行動を起こし対処する。周りの状況をうまく汲み取り頭の中で何をするかシュミレーションして、いざ体で実行する。
この様な思考と体による実行という比較的シンプルな過程で競われるから、分かりやす九手、誰もがその凄さや公平さを理解できる。
ではビジネスではどうだろうか。これは世界に存在するあらゆる変数が対象となる。もちろん法律というルールがあるからその中で参加者は行動する。参加者もどんな人が何人いるのかも分からない。変数は無限大にある。
その中で、需要を見出し、変数を特定し状況を見極め人なり金なりを、それらの分析により導かれた事業計画に投ずるのである。これは、まさにスポーツ選手が相手の動きをみて、自分の最適な行動を選択し、体で実行するのと同じだ。また、ビジネスで言えば、この実行する体は会社の信用であったり資金力、また労働力、トップの状況を正しく判断する能力などにあたるのか。
ただし、ビジネスの場合、このように参加者、その参加者の心理、事業内容、事業の範囲、どこでやるか、など決める際枠組みが広すぎるため確証を持って行動することは不可能だろう。
その中で、企業間の繋がりであったり、法律すれすれであったり、不正会計であったり、様々な細工を裏でできる。それだけ関わる変数が多いから、表からは見えない。
スポーツはその点、シンプルで、正々堂々、狭いルールの中、限られた変数で戦うので、公平で分かりやすい。
そのスポーツで勝つ人は、間違いなく公平で、状況判断と実行力に優れていると捉えられる。だからイチローでも、フェデラーでも、一流のスポーツ選手は、間違いなく凄いのである。
ビジネスもその延長であり、その何万倍もの変数と戦い勝負しているのである。さらに人格など人としての全てが問われると感じる。このように、ビジネスとスポーツはかなり、似通ったものであり、経営者がスポーツ選手から学ぶのも、スポーツ選手が経営者から学ぶのも納得できる。
スポーツの場合、決められたいることがかなりある。テニスで言えば、このコートの中でラケットを使い、規則の中で戦う。手でボールをつかんでもいけないし、ボールが外に出たら負けなのである。その環境の中、ボールや相手の動き、風、を分析し、自分の体でその変化に対応する。非常に潔い戦いである。
ビジネスで決められていることは法律だけである。その中で、行動する人間も、また動物も植物も天候も全て自由に動き、それらが変数となるわけだ。こうした中で成功している人々にも私はスポーツ選手と同じ、もしくはそれ以上の敬意を抱く。